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読書は苦痛

「本を読む」ということは、自分の中では一番遠い別世界のことのように思っていた。

小学生のとき、夏休みの読書感想文は最大の難関だった。夏休み最終日、明日から学校が始まるというのに、夕飯を食べても、まだ読書感想文が終わっていない。〈このままできなかったことにしてしまえば……〉。課題を提出しない後ろめたさと、しばらくの間、先生の怖い目さえ気にしなければ、済んだことかもしれない。元来、ジッとしていることが不得意な私は、読書するということ自体が苦痛としか思えなかった。本のまえがきとあとがきを写し、あとは「良かった」とか「すごかった」とかを書き足し、感想文を提出した。評価は当然、最低だっただろう。

ましてや本を買うなどということは、私には無駄にしか思えなかった。どうしても読まなければならない本は買うこともあったが、その内容が記憶に残っているかといえば、そうでもない。買っただけで、読んだ気になっていることもしばしば。

そんな私が、本を買ってみた。まさに大変革である。「自分が本を読んでいるなんて!」。最初のうちは、信じられない気持ちと、買っても本当に読むのかという疑心が織り交ざり、ドキドキとした感覚を味わった。

読書について、あらためて見直すきっかけとなったのは、先輩が貸してくださった一冊の本だった。久しぶりの読書を通じて、たくさんの本を読むことの必要性、書かれた内容を自分の血肉に変えていくことの重要性に気づかせてもらうことができた。

“目からうろこ”とは、まさにこのことだった!

人との出会いも、同じようなことが言えるのではないか。これまでいろいろな出会いが、私に気づきを与えてくれた。たくさんの出会いによって、たくさんの学びを得ることができる。その学びが今の自分をつくっているとすれば、出会いをすればするほど、自らを向上させることができるはずだ。出会いに○や×はないのだから。

読書はといえば、今はまだ、すっきりと読めるものもあれば、詰まりながら読んでいるものもある。けれども、読むことの楽しさは少しだけ分かってきたように思う。

本を貸してくれた先輩の趣味は「読書」だそうだ。よくよく考えてみると、自分には明確な趣味というものが見当たらない。いつか、「趣味は読書です」と答えられるように、少しずつコツコツと読んでいこう。

合掌

08.03.21update
中村 浩士(開発・青年男女担当)




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