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アフリカの友

「植林ボランティア隊」(7月18〜30日)に参加した。私を含む隊員13人が訪れたのは、アフリカのエチオピア。子どもの17%が5歳の誕生日を迎えることなく命を落とし、国民の平均寿命は約46歳だという。度重なる干ばつや飢餓、長年の内戦・紛争による難民・避難民等の問題で、国民の一人当たりの所得は年間100ドルで日本の300分の1以下という世界最貧国の一つだ。
 
私たちの活動拠点は、エチオピアの首都アジスアベバから飛行機で1時間北に移動したメケレという町だった。そこに、一食平和基金の支援先であり、今回私たちを受け入れてくれるREST(ティグレ救援協会)という地元NGO(非政府機関)が本部を置いている。RESTは「アフリカへ毛布をおくる運動」の協力団体でもある。彼らの活動は植林を中心とした森林保全活動や農業支援、飲料水の確保、食糧供給、医療支援、教育、そして毛布の配布と多岐にわたっている。植林活動は1993年にスタートし、昨年までに1000万本の苗木が植えられている。

今回私たちは、RESTの活動を視察すると共に、地元の人と一緒に5日間、植林活動を行うことになった。朝、ホテルを出発し、RESTが作った砂利道をランドクルーザーで砂埃を上げながら移動する。1時間半をかけていくつかの村々を抜ける途中、たくさんの子どもたちが道端で「サラーム(こんにちは)!サラーム!」と私たちに笑顔で手を振ってくれた。その透き通った笑顔からは、貧しさは感じられなかった。

一緒に作業する地元の人々も一生懸命に苗木を植えた。ある女性に年齢をたずねると、まもなく30歳とのこと。平均寿命からすると、この苗木が成木になり、食料の煮炊きに使う燃料や建材となる姿を、彼女は見ることができない可能性が大きい。私が同じ立場なら、彼女と同じように数時間かけて苗を運び、生き生きと植林をすることができるだろうか? 子どもたちや彼女の活力の源は何なのだろうか?

その答えは、RESTのスタッフから知ることができた。ある隊員が「みなさんがこの活動を続け、日々生活している中で感じる喜びは何ですか?」と質問した。一人のスタッフが答えた。「疲れて家に帰ってきたときに、自分を迎えてくれる家族がいること。家族と過ごす時間が何よりの喜びなんだ」。意外な答えだった。仕事の成果ややりがい以上に、彼らにとって大切なものは家族なのだ。長く続いた内戦や干ばつを経験したエチオピアの人たちは、私たち日本人が思う以上に家族の大切さ、いのちの尊さを感じているのだろう。

帰国後、RESTのスタッフからメールが届いた。
『みなさんの優しさ、温かさ、純粋さ、愛情、涙、ユーモアに心打たれました。(中略)みんなが帰ったあの夜、寂しさと虚しさで泣いてしまいました。〈あの喜びや楽しかった時間、ジョークや涙をまた味わえるのだろうか?〉。僕にとって、まるで子どもの頃が戻ってきたかのようだったよ。どうか全国のみなさんに、僕たちが立正佼成会の会員をどんなに大切に想っているかをお伝えください』

メケレのホテルで夜、美しい月を見た。まんまるで日本から見える月とまったく同じ。ちゃんとウサギがもちをついていた。日本から飛行機を乗り継いで2日、20時間以上もかかる地球の4分の1周も離れたこの地でも、同じ月が見える。私たちは同じ地球に住み、同じ時間を過ごしているんだと思った。

「私たちは、みんな大いなる一つのいのちに生かされ、生きている。みんな一つなんだ」
この思い、決して忘れまい。そして、多くの人にこの体験と一食を捧げる運動の大切さを伝え続けようと思う。


田中(青年本部)
2005.08.26 update



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