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matsumoto.comでは、松本貢一青年本部長から青年のみなさんへのメッセージをお届けします。どんなメッセージかはどうぞお楽しみに! このサイトをご覧になった感想もお待ちしています。メールにて、info@rk-youth.orgまでお送りください。(月1回更新)



生きる力をはぐくむ

最近、いじめが原因で自らいのちを絶ってしまう子どもたちのニュースが頻繁に報じられています。クラスメートからだけでなく、子どもたちを守るべき立場にある教師からのいじめが原因となるような信じられない事例を知るにつけ、子どもたちがいじめのつらさから、生きる道よりも死を選択する心情を思うと本当に胸が痛みます。

いのちの大切さが実感できないという悲しい風潮が広がる現代で、子どもたちにたくましい生命力をはぐくんでもらうためには、幼少期の頃から宗教的情操を養う環境と機会が、ますます必要になってきているように思います。

今年の教団方針として、法座の充実と、青少年育成という大きな二本柱が掲げられました。青少年育成を担当する青年本部にとっても、昨今の子どもたちを取りまく状況を踏まえた上で、これまで以上に青少年育成への取り組みが求められているのを感じずにはおれません。その青少年育成の根本となるものは、一切衆生、すべての存在は大いなる一つのいのちに貫かれている尊い存在である、という一乗を悟られた釈尊の教えであります。釈尊が、その悟りを私たちにわかりやすく伝えるために説かれたのが「無我」と「無常」の真理です。一人ひとりがバラバラに見えるいのちも、すべては一つの仏のいのちであるという「無我」(本体)と、この世に生死があるということは変化するということであり、変化するがゆえに限りあるいのちの大切さを認識することができる「無常」(現象)です。日頃から会長先生は、少年部活動を通して、子どもたちにいのちの大切さ、尊さを学んでいただきたい、とご指導くださいます。それは釈尊が「仏のいのち」そのものを表現された「無我」と「無常」の二つの本質を、子どもたちに伝えられる少年部活動であるかどうかを、青少年育成に携わるリーダーさん、親御さんが確認していただきたいとの願いからと受けとめています。

従来の少年部活動である鼓笛隊、太鼓、ダンスや野球部などのクラブ活動もその二つの本質を伝える一環ですし、最近は、各地の教会で畑や田んぼを借りて、農作業を体験させる活動や、菅沼子ども村などの野外キャンプなどもその活動といえます。活動に参加することで、他者との一体感も生まれ、それが「無我」の体験にもつながるでしょう。「無常」ということでいえば、やはり変化を体験させるということで、日常生活とは違った自然との出会いや、いろいろな人との出会い、それも変化です。こういった活動を通して、自分が親や家族に愛されている存在であり、みんなに支えられている存在、もっと言うならば仏さまに守られている存在であるという心を養っていくということが、いのちを鍛えていく、はぐくんでいく上で非常に大事なことなのです。また、心を鍛えるという意味においては、幼少期から安楽な状態だけではなく、つらくて大変なことも経験させることは大切なことです。会長先生は、よく歩くことの大切さを教えてくださいますが、遠足や登山のような体験は、我慢をする忍耐力を身に付けていくことになります。子どもにとっては、ご供養するときの正座もきついことでしょう。しかし、そのつらさを体験することも、子どもたちには、貴重な「無我」と「無常」を学ぶことになるのです。

そして、この二つの本質を認識していく具体的な方法が「六波羅蜜」の修行です。「アフリカに毛布を送る運動」や、ユニセフ募金の活動に参加することは、遠く世界の人たちのことを思いながら自分が何か人の役に立つことをする「布施」であり、クラブ活動や、登山練成、キャンプを通して、決まりや約束事を守っていこうとするのは「持戒」、活動の中で我慢、忍耐を学んでいく「忍辱」に通じます。言うなれば佼成会の少年部活動は、子どもたちにすべてのいのちが尊いように、自らのいのちも尊いことに気づいてもらうことで、生きる力を身につけていく「いのちの自覚法」そのものなのだということです。

会長先生はよく盤珪禅師の「幼児の次第次第に知恵づきて仏に遠くなるぞ悲しき」という歌を引用されて、親や大人たちが子どもたちの持つ純真な仏性の輝きを信じて拝んでいくことの大切さをいつも教えてくださいます。子どもたちの生きる力とは、そういう純真な、人間の基礎をつくる時期に開祖さまの教えに基づいて、それぞれの教会、地域の特色に沿った少年部活動を展開していくなかに育っていくと信じます。

躍進3月号より

(07.03.01 update)


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