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matsumoto.comでは、松本貢一青年本部長から青年のみなさんへのメッセージをお届けします。どんなメッセージかはどうぞお楽しみに! このサイトをご覧になった感想もお待ちしています。メールにて、info@rk-youth.orgまでお送りください。(月1回更新)

インドネシア大会閉会挨拶

photo本日ここに、イスラムの宗教指導者のみなさまご参列のもとに、アジア宗教青年リーダーサミットを閉会するにあたり、ご挨拶の機会をお与えくださいましたことに対して篤く御礼申し上げます。

この会議を開催するためにご努力くださいました、受け入れ団体であるインターフェイデ関係者のみなさま、特に温かく私たちをお迎えくださったアンボンをはじめとするインドネシアの宗教者の各位に対しまして、私はここに集まられましたアジアの青年宗教者を代表して心から感謝の意を表したいと思います。

さて、今回の会議は「平和のために集う諸宗教青年−平和を阻害するさまざまな暴力に立ち向かい、万人が共有できる安全な社会をめざす−」をテーマにアジアを中心に14カ国から68人の青年宗教指導者が集い三日間に渡り討議を重ねました。そして、先ほどその成果としての、素晴らしい声明文が採択されました。

“暴力”という言葉に総称される、それぞれの地域や世界に存在するネガティブな問題とその原因についてはさまざまな現状の発表と議論が展開されました。どのご意見も素晴らしいのもので大変勉強になりました。その中で感じましたことは、やはりその原因を突き詰めると人間の心の中にある自己中心の心、つまり自分の持つ倫理的、宗教的正義に対する価値観を絶対とし、それを基準に善悪を決め、悪を排斥しようとする心、さらには限りない欲望を満たすためにそれを正当化した正義を基準にものごとを推し進めようとしたり、他を排斥しようとする心や、行動にあることを言うことです。

私は仏教徒でありますので、仏陀の言葉を引用しますと仏陀は「諸苦の所因は貧欲これ本なり」と諸々の苦悩や問題の根本原因は、ただ人間の限りない貧欲にあると一言で喝破されておられます。この欲望や自己中心の心の正当化を基とする正義は、小さくは身近な人間関係の不調和から、大きくは、それぞれの地域個々の特徴を認めず、自国の正義をグローバルスタンダードにしようとする行動にまで繋がります。これは歴史の中で日本がアジア諸国に犯してきた過ちでもあります。このことは、日本人の一人として、率直にお詫びをしなければならないことと認識しております。

そんなことを考えますと、全ての問題の原因は人間の心と人間関係にあるといえるのではないでしょうか。“「宗教戦争」という言葉があるが、歴史に宗教が戦争をしたことは一度もない、すべて人間が戦争をおこすのである”という言葉を聞いた事があります。まさに、戦争という大きな問題から身近な問題にいたるまで人類が抱える問題は全て人間関係というきわめてシンプルな原因にいきつくのです。しかしこのことは私たちの未来に大きな希望を与えてくれます。つまり、今出会う一人ひとりとの関係を大切にしていきさえすれば、必ず世界の諸問題も解決し、人類は調和し平和がもたらされると。

一般的に人間関係を良くするには、まず出会うこと、そして、会話、対話をすること。するとそこに相互理解が生まれ、好意が生じ、信頼関係が築けると言います。このシンプルなミクロの繰り返しが必ずマクロの世界を動かしていく、すなわち「紛争解決」、「平和構築」、「持続可能な開発」をもたらす鍵もここにあると信じます。――そういう意味では今回の青年の出会いは大変意義があり、素晴らしいものであったと思います。まさに歴史的であり、アジアの諸問題解決に向け、偉大なスタートが切られました。そしてこのような出会いが繰り返されていくこと、多くの出会いを持っていくことが大切なのです。

20世紀は、戦争の世紀とも呼ばれましたが、人類の奇跡といわれる宗教協力が先達の智慧と努力によって誕生した素晴らしい世紀でもありました。21世紀は、テロの世紀と呼ぶ人もいますが、世界に横たわる民族、宗教等を原因とする解決不可能といわれる諸問題を、宗教の智慧によって解決に導く、人類の叡智の世紀にしなければなりません。その世紀を導くのは、宗教を持った青年だと確信します。

1970年第1回世界宗教者平和会議が日本の京都で開催されました。創設者の1人である立正佼成会の庭野開祖はその受入ボランティアの青年に対し「私は君たち青年のために、WCRPを作ったのだよ。青年が中心となって、宗教協力活動を全世界に展開してほしい」とおっしゃったそうです。私はWCRPを作られた先達の先生方の青年に期待されるお心は同じだと思います。今ではWCRPは世界最大の国際宗教協力組織に発展しております。

「第一回大会以来、五大陸を一周し、二度目に日本で開催されるWCRP[の時にはその先達の方々の思いを具現化したい。本格的な青年による青年のための青年世界大会を開催したい」こんなWCRP日本委員会青年部会の仲間たちの熱い思いが、今、日本の中で大きく展開しております。大会のための青年ボランティアを募集した所、昨年の一次締切りで500人を越え、次の募集を多くの青年がまっている状態です。費用も親組織にすべて頼るのではなく自分たちで勧募をしていこうと取り組んでいます。今年の8月にはサマーキャンプが予定されていて、来年の青年大会の1年前にあたり、シミュレーションもかねて、各宗教、教団のトップリーダーの青年約70名が集まり大会の準備をする予定です。その場で大会テーマを先ず私たち日本の課題に置き換え議論する予定です。

世界各国の青年指導者が先ず出会い、語り合い、相互理解を通して違いの存在と素晴らしさを認め合う、そして青年だからこそできる平和貢献への道を探っていく、そのような機会にしていきたいと努力しています。そんな熱意から今回勉強もかねて25名という人数で来させて頂きました。これから来年の大会に向けて開催受入国として、国際委員会と連動しながら、いくつかの事前会議を通し世界の多くの青年宗教指導者とお会いして行きたいと思っています。

平和を創っていくのは私たち青年の行動です。青年は未来そのものです。今の出会い、友情は必ず世界平和に貢献できるはずです。来年のWCRPは日本で開催されると同時にアジアで開催される大会でもあります。そういう意味では、今回集ったこのメンバーが中心となり、この輪を世界に広げられたらと思います。来年8月また日本でお会いいたしましょう。日本のメンバーあげて歓迎いたします。心からお待ちしております。

最後に、重ねて今回アンボンでの全ての出会い、全てのプログラム、全てのみなさまの友情に心から感謝申し上げ、閉会のご挨拶とさせていただきます。
ご清聴まことにありがとうございました。

合 掌
平成17年7月6日

(05.08.01 update)


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