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会議には、アンボンでの事前会議(14カ国、70人)を上回る18カ国約100人の青年宗教者が集いました。国連のほか、「アジア太平洋先住民青年ネットワーク」など宗教組織以外の団体の青年代表も参加。またシンガポール政府をはじめ同国の諸宗教組織(IRO)、イスラーム評議会、シーク教本部などが会議の開催を資金面など側面的に支援しました。これらは事前会議、青年世界大会に参加した主要なメンバーらが中心となり、対話の促進やネットワークの拡大、広報活動に務めてきた成果といえます。
開会式では、ACRP(アジア宗教者平和会議)の会長の一人で、インドネシアのイスラーム共同体ムハマディア代表のディン・シャムスーディン師が基調講演を行いました。「社会、世界を変革する力を持っているのは青年です。このことを皆さんの所属する組織の青年たちにも伝えてください。そして行動を起こしてほしい。各地、各国での小さなうねりがやがて世界の平和に向かう大きな潮流となるのです」と力説しました。
パネルディスカッションTでは、インド、インドネシア、日本などの参加者がパネリストとして登壇し、自国内や近隣諸国との間で抱える問題、またそれに対する青年宗教者としての取り組みを発表しました。パネリスト、また会場からの意見などで確認されたのは、アジア諸国に共通する喫緊の課題が「貧困」である点。教育や就職機会の不平等、特に青年層におけるHIV・エイズの蔓延、テロや宗教の過激派への参加などの大きな要因になっていることも参加者の間で認識が一致しました。
また、日本は、北東アジア地域のプロジェクトとして中国、韓国、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)、日本の4カ国の青年宗教者による「対話」の準備を進めていることを発表。「北東アジア」の4カ国がさらに協力し、友好関係を築いていくことが大切とした上で、「為政者レベルでは困難なことも、柔軟な考えを持つ若いわれわれならば可能なはず。まず青年宗教者同士が友情を深め、国家間の信頼構築に向けた素地を作りたい」と述べました。
パネルディスカッションUでは、現在進められている国内レベルの青年宗教者による連帯、活動などについてカンボジアやフィリピンなどの参加者が報告しました。カンボジアでは僧侶とカトリック信徒が共に学校を訪問し、学生に対して倫理観や非暴力を説いている取り組みを発表。フィリピンは内戦状態が続くミンダナオ島の状況を説明し、過激派組織の問題とは別に土地をめぐる問題で緊張関係にある島民のムスリム、キリスト教徒、ルマド(先住民)の三者に「対話」を提案していることなどを報告しました。
最終日には、それまでの議論を踏まえ、『シンガポール宣言』を採択。青年宗教者のネットワークの構築・強化、ミンダナオ島の和平に向けた「緊急アピール」などが盛り込まれ、アジアの平和構築に向けて新たなスタートを切りました。
閉会式では、主催者を代表してWCRP国際委員会事務総長青年担当特別アドバイザーの松本貢一本会青年本部長があいさつ。参加者の熱心な議論を称えたあと、「会議の成果は参加した私たちの一人ひとりの行動によって生まれてきます。お互いさま、『一切衆生を救う』という大志を抱き、“希望の道”に向かって情熱を持って行動する、初めの一人になっていきたいと思います」と語り、参加者を激励しました。
IYC役員のパティパン・パラニスワニー師(インド)は「各国の問題を皆で共有でき、さらに協働するための体制が整ったことが素晴らしい。これから私たちが始める行動がアジアの希望となる」と会議を総括。さらに日本人に対し、「世界大会ではボランティア、今回はオブザーバーとして私たちを支えてくれたことに感謝している。私は周りを尊重する日本の友人の姿勢を尊敬している。その特性を生かし、次はぜひリーダーとして行動に参画してほしい」と述べました。
また、オブザーバーを代表して意見を述べた所沢教会学生部長(21)は会議終了後、「アジアの青年宗教者による協働のスタート地点に立ち会えたことがうれしい。アジアの仲間の一人として、国内での諸宗教対話はもちろん、ゆめポッケや毛布、身近な仲間への手どりなど、平和につながる活動をまず自分から実践していこうと決意しました」と語りました。
(2007.09.21 記載)
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